煎茶とのおいしい付き合い方
中国やインド、アジア各国のみならず、紅茶と言う形でヨーロッパでも愛されているお茶。その中でも煎茶は、日本固有の世界でも珍しいお茶です。その性質や種類、美味しい入れ方など、煎茶に関するあれこれをご紹介します。
- お茶の発祥
- お茶の起源は、紀元前までさかのぼります。中国雲南省の南部で、茶の原種が生まれたといわれています。その後、紀元前2700年ごろの伝記によれば、神農という東洋医学の始祖とよばれた人に関する逸話に、お茶の葉を食べるもしくは飲むといった記述が見られます。また、紀元前1世紀の漢の時代に作られた医学書には茶に関する記述がされており、このころには茶はよく知られたものということがわかります。主にお茶は上流階級の嗜好品として親しまれていたということも、うかがい知ることができるのです。日本に渡来したばかりの時も、一般的に飲用されるのではなく、香料などをつけて薬用としての役割を、煎茶は担っていたといわれています。
- 中国の茶の歴史
- はじめ、中国ではお茶は飲用ではなく、食用、薬用、祭品として用いられてきました。文献として残っている資料として、西漢の「王褒」という人が記された「僮約」の中で、「茶」の語源と思われる「トウ」という字が出てくることから、飲用としての歴史は二千年ほどとされています。宋の時代には、貴族だけでなく役人などの富裕層にも茶の文化が広まります。飲み方は今の日本の茶道のように茶せんが使われ、茶葉をすって粉末にしたものを茶碗に入れてお湯とかき混ぜる方法が一般的でした。明の時代には一般市民へと喫茶の週間が広まりました。清の時代にうつると、青茶ならではの香りを追及するために、時間と手間をかけてゆっくりとお茶を楽しむ「工夫茶」の手法が開発されます。今では、このような手法が中国茶を飲む上では主流となりました。
- 日本の茶の歴史
- 1200前に、すでに煎茶は飲まれていました。中国から渡ってきた渡来説ともともと日本に茶の樹があったという説がありますが、渡来説のほうが有力とされています。遣唐使によって、日本にもたらされたという説があります。最初に日本史に登場するのは奈良時代で、聖武天皇が煎茶を飲んだという記述が残っています。ただし、この記録はそれから400年もあとに書かれたものなので、信憑性については定かでありません。きちんとした記録として残されているのは、平安時代初期に、近江のぼんよう寺というところで、時の嵯峨天皇に献上したという事柄が書かれた記録によるものです。それでも、煎茶の歴史は1000年も前から始まっていたということができます。